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最初に訂正というかなんと言うか。
二周年ストの主人公は又別の人になりました。

自分の名も知らぬまま襲い掛かる敵を薙ぎ倒すこと、それのみが俺の生き方だった。
生き甲斐ではない、生きる事しかなくそれ以上を知ることはないと思っていた。
まだ考えたこともなかった、何故俺がこんなに狙われているのか。
又一人俺の前から命が消えた。
日々それを繰り返すと悲しみは愚か喜びすら感じず寧ろそれが世界を成り立たせているものだと勘違いさせられていた。

「生きる」ことを全うした俺は暫しの休憩をと森林に覆われた広い台地の木の幹を毟り取り皮を剥がし巻いて簡易枕を作ると大きな一枚岩に寝転んで一息つこうとした。
俺の前に一人の女が現れる。
「こんにちは。私は・・。」
その声の穏やかさを知らなかった俺はただ歯痒く、そして恐ろしく感じた。
何も恐れることはない、俺よりいかにも弱そうじゃないか。
「来るな、それ以上近づくとお前の首をかっ裂くぞ。」
これ以上近づけば完全に肌が密着するであろう程近い距離から言い放つと彼女はクスクスと笑った。
「大丈夫、これ以上は近づきませんよ。」
その笑顔を見て自分が何をどの状況で言っていたかを察し恥ずかしくなった。
そしてその時こいつを殺さないとこの恥ずかしさは治まらない、そんな間違った考えの元、剣をてに取っていた。
それを察したのか彼女は俺の腕を掴んだ。
頚動脈をあまりに強く押すので思わず剣を離した。
「私は貴方にころされに来たのでも貴方を殺しに来たのでもありません、自己紹介に来たのです。」
すぐに問いかけた。
「なぜ?」と。
「そうですね、その場合私の自己紹介をするのが手っ取り早いと思います。」さっきからこの穏やかな声を聞いていると一度彼女が息をするたびにその印象は変わっていく。
最初は怖かったこの声も今は暖かさを理解しとても愛おしい声になっていた。
何も世間を知らない俺はただ彼女の名前を聞くのを待つしか出来なかった。
「私の名前はエンメルス、貴方の婚約者です。」
俺はこの時喜ぶことが出来なかった、それは生きるうえで必要無い言葉を知ることはなくただ殺して殺して生をつないでいた俺には「婚約者」の意味すら分らなかったから。
でも彼女はとても勘が鋭かった。
「あれ?婚約者って分りますか?」俺は首を横に振った。
やっぱり、そんな表情をして静かに俺の顔に触れた彼女はゆっくりと俺との距離を縮めて行った。
あと少しで唇が接触しそうになったときに俺は何も分らないくせに心臓は張り裂けそうになり喜びのような何かを感じていた。
あと少し・・。
物陰から音がすると彼女はスッと距離を戻した。
どこの野獣がこんな邪魔を・・。
剣を握り音の方を見た。
するとそこには人が立っていた。そうか、俺を狙っているのか。
「逃げなきゃ!」彼女は急に走り出した。俺の手に一枚の紙を置いて。
そこを見ると文字がびっしりと書いてあった、しかし俺は読めなかった。
追いかけた。どうしても愛おしい彼女を。
「おい、お前はエンメルスの何だ?」彼女に追いつけなかった男が俺の進行方向に立っていた。
何?俺にもそれはわからない。
「俺はエンメルスのこんやくしゃだ。」慣れない言葉を手探りで思い出した俺はギクシャクしつついった。
すると男は笑い出した。
「おい、エンメルスは俺の婚約者だぞ?俺の女に手をかける気か?」女に手をかける?意味が分らないが俺はすぐに察した。
彼は俺に剣を向けている。
ならば決まりだ、彼は俺の敵。
鋭い目つきで獣のように彼に襲い掛かった。

彼は勢いに押され腰を地に着けた。
俺は無視しエンメルスを追った。
どこだ?


第一話END
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2008.04.29 
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