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そこに愛着の強い従業員の説得でキャンディ重工はもう少し経営を続ける事になった。
なんて甘い考えで解雇だなんていったんだろうな。
いつの間にか僕の奴隷生活は終わっていた。
ひたすらにパイロットとして、技術を磨く事に必死になっていた。
多分、こういう雰囲気がなく、自分は出来るんだなんて過信していたからあんな扱いを受けていたのだろう。

思えばアレから誰とも話してない。
話してないというのは、口を開いて無いというわけじゃない。
ただ、話すという行為によってじゃ生きているという実感は湧かない、その程度だ。
それを察したのか察して無いのかティスティーが久しぶりに買出しの仕事を俺に任せた。
あの幼稚なエルですらあまり話そうとしない。
「ねぇ、コレ見たい。」あのときの映画。
チケットを買った。
あの時は楽しいと感じた、だけど今はくだらないとしか思わない。
劇場を出て、楽しそうにしているエルに聞いた。
「コレで良いのか?」
「え……うん。」
爆発音が聞こえた。
寂しそうなエルの表情が驚きに変わった。
「行こう!」なんでいくんだ?
しかし異論など受け付けぬ彼女は僕の手を引っ張って煙の方へ進んだ。
トイレから煙が上がっていた。
するとお決まりのようにテーリンくらいの年齢のおばさんがある程度身体つきもよく、身軽そうな青年に子供を助けるように縋る。
その役割が自分に回ってきたが、そんなのうけちゃやらない。
「自分で助けたらどうですか?僕には僕にしか出来ない事がある。赤の他人の為に使える命じゃない。」
しかし、火の海へエルが突っ込む。
途端におばさんが僅かに表情を緩ませる。
「クソッ」
仕方なく水道の水で頭をぬらし火の海へ突っ込んだ。
エルが死んだ時に危ないのは自分だ。


服は焦げたが、外傷は殆どなく、二人を救出した。
クソッたれが、何で僕がこんな面倒な事を!
「エル!お前は馬鹿じゃないのか!……もう僕に近寄るな。ティスティーさんに頼まれてもだ。」
一人で重工へと帰る後ろを泣きじゃくったエルがついて来ていた。
泣くと言う行為がとても愚かに見えたこの僕は、きっと世の中で狂っていると言われている人間だったのだろう。

to be continued……
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2008.09.14 
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